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紅茶サイト Tea for Life別館

紅茶サイト「Tea for Life」のブログ部門です。 紅茶ニュース、商品レビュー、紅茶専門店レポなどをお届けします。 Tea for Lifeは紅茶をカジュアルに、もっと身近に楽しむ事を目指しています。
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マンガや小説で「紅茶が飲みたい」と思った人にお勧めする紅茶を考えてみた

ラテアート回にも登場してますが、「しろくまカフェ」というマンガにどハマリしまして
もふもふした大きな手で器用にコーヒーを淹れるしろくまさんにほれぼれしながら、「私もコーヒーを豆からガリガリ挽いて作ってみてええええ!!」と、思ったわけです(安直)
 
が、
 
ふと気が付けば、粉かインスタントならよく見かけるけどコーヒー「豆」ってどこに売ってるのかわからない。
あと種類がいっぱいあって何を選べばいいのかわからない。
まさか店に行って「作中でペンギンさんが飲んでるカフェモカを美味しく作れる豆ください」とか言えないし、「なんでもいいです」だとさらにまずい。
 
…ん、何、買えばいいの?
 
 
これは紅茶も同じだな。と思ったので、
普段ほとんど紅茶は飲まないけど、「自分で茶葉を買って、ポットで作る紅茶を飲んでみたい」と思って茶葉を買いに行く場合、何の茶葉を選べば良いか?を一生懸命考えてみました。
 
 
201207021.jpg
※本当は試飲して選んだ方がいいです※
一番いいのは試飲させてもらって、美味しいと思ったものを買うことです。
喫茶併設ならさらに良く、喫茶で飲んで気に入った紅茶の茶葉をそのままお買い上げするなんてのはよくやります。
 
が、紅茶専門店(喫茶)が無い、試飲サービスが無い、試飲をお願いできるほどの勇気が無い、
お試しなので試飲で高いものを勧められても困る、そもそも店員さんとあまり関わりたくないなどの事情により、一度も口にしたことが無い状態で初めて茶葉を買う場合、一体何を選べばいいのか…
 
 
「美味しい」には個人差がとか正解は無いとかいつも言ってますがここでは言い切ります。
ズバリ、ディンブラです。
ディンブラがいいです。
 
 
その理由は3つ
 
1.味に強い個性がなくアレンジにもよくなじむ
おそらくディンブラは「紅茶」と聞いて想像する味に近く、「特徴はなんですか」と聞かれるとオーソドックスな味とか、バランスが良いとかそんな感じになるかと思います。
紅茶観を変えるような衝撃の出会いは待ってないかもしれません。
が、それゆえに「無難」なのです。
 
また、ストレートで楽しんだから次はミルクや果汁を入れて…といったバリエーションにも柔軟に対応でき、
合わせて美味しいお茶菓子の幅も広いと思います。
本の中には高確率でアレンジやお茶菓子が登場するでしょうから、アレもコレも再現したい!という時に抜群の守備範囲を誇ります。
ブランデー入れてもいいし、
マドレーヌを浸してもいいし
クロテッドクリームたっぷりのスコーンとも合うよ!
 
 
2.抽出のしやすさ
紅茶は、1杯あたり3g程度の茶葉を使います。
が、この3gというのが量りにくい。電子スケールを持っていたら問題ないのですがそれもいちいち出して量るなんてめんどくさい。
 
そこで使えるのが小さじ1杯分という目安です。
小さじはTeaspoonに由来しており、Googleで「小さじ ティースプーン」で検索するとグーグル先生が容量を計算して出してくれますが、非常に近いです。
 
ディンブラは多くの場合ブロークンタイプなので、小さじ1杯を量るのが非常に楽。
ブロークンタイプでふんわり山盛り1杯分がほぼ3gなので、
大きな茶葉だと嵩の関係上、小さじ1杯では入りきらず少し慣れが必要です。
 
また液色がきちんと出るのも、迷うポイントが少なくなるという点において◎
紅茶を抽出する時、液色にだまされてはいけないのですが、
それでも初めて家で淹れる紅茶が、ダージリンやヌワラなどの薄い色だと結構戸惑うものです。
 
 
3.お手頃なお値段
とりあえず茶葉から紅茶を淹れてみたい、という時に、50gで3,000円の紅茶が旨いのでそれを買ってくださいとはなかなか言い難いです。
茶葉だってできれば5回分以内(20g前後)、お値段は1000円以内だと安心。
 
スリランカ産の紅茶は小分けにされているケースは少ないですが、安心価格のものが多いので、
よほどのレアものか不作かぼったくり店でもない限り、50gで1,000円以内に収まります。
 
 
 
と言う感じで、ザ・ベスト・オブ無難を選んだ結果と言えるかもしれませんが、
特に1番の理由からディンブラ、あるいはセイロンのブレンドがおすすめです。
 
茶葉のほうは、全国のちょっと大きなスーパーで入手可能な「えいこく屋」さんが安くて美味いのでおすすめ。
まー言ったそばからこれディンブラじゃないけど…
オンラインショッピングが良いなという場合はリプトン・ブルックボンドハウスにて。
 
紅茶を淹れるのに慣れてきたら、ぜひぜひダージリンやネパールにチャレンジしてみてくださいませ。
 
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ティーフィルターを使って紅茶を淹れたらどんな味になるの?【 比較 してみた】

先日BELLOCQさん来訪記事を書いたときに「ティーフィルター」についてもご紹介いたしました。
リンク:色を重ねるように描かれるブレンドティーの世界~表参道「BELLOCQ」さんに行って来た~
今回は、そのティーフィルターを使って紅茶を淹れてみよう!の回です。

ティーフィルターとは

紅茶を抽出する時に使う、だしパックのようなもの。使い捨て。
201205271.jpg
大きさは、縦約13cm、横約7cm。ガーゼが紙になったような、そんな入り組んだ繊維が見えますが、わりとつるつるした薄手の紙製。
これをお湯にドボンして、使い終わったら茶葉ごと捨てられるというものです。

201205272.jpg
マチと言っていいのかどうかわからないマチ付き。
ちなみに、ティーフィルターには大きさが2種類あり、このタイプがSMALLなのかMEDIUMなのかは不明。

市販のお茶パックみたいに綺麗にたためるのかと思ってしばらく悩んだのですが、Twitter上で教えていただいた所によると、フィルター上部を折って使うそうです。
なお、サイズが同じポットが我が家にはないため、テイスティングカップにてトライ。
201205273.jpg
こんな感じでステンバーイ。

抽出その1:ブロークンタイプ

使った茶葉は、ブロークンタイプのセイロンブレンド。 セントクリストファーさんの「ハートウェル」
小さじすりきり1杯ずつ、3g 3分で抽出します。
抽出している最中、「プツ…プツ…」という音が出てました。フィルターに含まれる空気成分か。
201205274.jpg
写真の腕が悪くて恐縮ですが、左のほうが若干緑っぽいの、わかりますでしょうか。
右側のほうが色が鮮やかで、見るからに美味しそうです。

飲んでみると、色味ほど大きな差は感じられなかったものの、
フィルターを使った方は渋味が弱く感じました。
というか、渋味を含んだ美味しいところがちょっと足りないような感じ。

抽出後の茶葉はこんな感じ
RIMG0981.jpg
あまり…差はないかな?

抽出その2:OPタイプ

ダージリン 4g 5分 シルバーポットさんのピュッタボン2011ファーストです。
こちらは歴然とした差がでました。
201205275.jpg
フィルターを使ったほう(左側)が明らかにすすけた緑。右側はオレンジ色。
香りも立たず、味もイマイチで、ダージリンの風味は感じるものの、口の中に広がる香りがぜんぜん違う。
美味しく飲めるかと言われるとこれはNOと言わざるをえないかと…

201205276.jpg
抽出後の茶葉。
右側のフィルターを使ったものは、よく見るとあんまり開いてないですね。

違いが出た原因を探る

どちらかというとTea for Life的には、「フィルター使っても味の差は許容範囲内ですよ、こういう淹れ方もありじゃん!」と言いたかったわけですが、
少々厳しいです。

ですがここからが本番。
どのような要因で違いが出てきたのか。
これが分かれば、その要因を極力排除することで美味しく淹れられるんじゃなかろうか?

気になった点は2点ありました。
1.抽出された紅茶の濃度にムラがあること
2.茶葉が開ききっていないこと


抽出完了してクチの広いカップに注ぐとき、フィルターを使った方は最初すごく薄い色の 抽出液が注がれ、その後やっと濃くなってくるという感じでした。
中の液体がうまく対流しないと、紅茶の抽出液って沈むんですよね。
水出しを作ったら底だけ茶色くなっていたという経験、皆様もおありではないかと。

もしこれが要因のひとつなら、ジャンピング…というか、抽出中の紅茶の濃度を均一に保つための対流は美味しく淹れるために必要という事になりますね。
もしかしたら、カップの中で割と大きなスペースを取ってしまったフィルターが、対流を邪魔したのではないだろうか?


で、もう1点、茶葉が開ききらなかったことについて。
これはもう、ひたすらなぜ?です。
おそらくダイレクトに味に影響しているのはこっちのほうだと思われますが、どうしてフィルターの中の茶葉はひらかなかったんでしょうかね。
フィルター内のスペースの問題以外にちょっと思い浮かばないのと、スペースの問題だった場合、「フィルターを使って」というプロジェクト上どうすることもできないので、

では、どうやったら茶葉が開ききらない状態でも味の改善が見込めるのか?

以上2点について、さらに確認をしてみます。
が、今回は長くなりましたので、更新はまた次回。
他にも水出しだとどうなの?とか気になるので、少し遅くなるかもしれません。
ご興味ありましたらお待ち下さいませ。



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本当に「ミルクが先」はパーフェクトなのか?

MIA、MIF論争とは、ミルクティーを作る際の手順として、
紅茶→ミルクの順で注ぐか、ミルク→紅茶の順で注ぐかという事を議論した、紅茶界における「きのこたけのこ戦争」の事である。
その争いの歴史はきのこたけのこより古く、数百年もの長きにわたる。
 
勃発から約130年後、事態の収束を試みた英国王立化学協会が、ついにひとつの答えを提示する。
 《ミルクを先に入れたミルクティーが「完璧」である》
これにより、長きにわたる論争に終止符が打たれた…かに見えた。
MIAは Milk in After 紅茶→ミルクの手順のこと、
MIFはMilk in First ミルク→紅茶の手順のことをさします。以下略語にて表記。
 
というわけで、今更感たっぷりなうえに
基本的に茶をストレートで飲む日本ではそこはかとなく「あ、特にこだわりとか無いんで」的な空気漂うMIA・MIFについてです。
先日の磯淵さんの本にて改めて目にした際、ふと思った事が。
 
なぜMIFが良いと言われたのか?その根拠は
 
牛乳蛋白の変性は、牛乳が摂氏75度になると生じるため
 
 
……ここでひとつの素朴な疑問が。
 
カップの中って75℃以上あるんですか?
 
 
そんなわけで、紅茶界のドロシー・カタロニアとなるべく、
このルールに則って紅茶を淹れた場合、カップの中の温度が何度になるのか、調べてみました。
スペックはこちら
 ポット → ティーハウスタカノ製 400ml程度
 茶葉  → ムジカ アフタヌーンブレンド
 抽出時間 → 3分
 カップ → 磁器製、おそらくコーヒー兼用
 温度計 → 調理用温度計0.5度刻み 1200円くらい(by東急ハンズ)
 
 
最初はポットをレンジに入れる方法を試したのですが、暖まり方が悪かったので、熱湯を注ぎ回し充分に温めたものを用意しました。
お湯はキッチンで注ぎ、そこから約2mほどはなれたテーブルでコジーをかぶせます。
ポットの下にはハンカチを敷いて即席のマット代わりにしております。
 
 
●1回目
ポットは温めますが、カップは常温で使います。
上のパーフェクトな1杯にも「カップを温める」という指示が無いのと、
抽出場所ではないカップを温めることに意味を見出せないからです。
 
しっかり沸騰したお湯を注いで待つ事3分。
カップに注いだ紅茶の温度を測ってみると
20120214.jpg
75.5℃

一瞬だけ75.5℃まで上がりましたが、写真を撮るヒマすらなく下降していきました。
そのため写真では74.5℃となっております。
注いだ直後から75.5℃が計測されるまでが最も高温だったとしても、75℃以上をキープしていたのは20秒あるかないかくらいかと。
 
ちなみに計測中、ポットにコジーをかぶせ忘れるというポカをしてます。
そのまま2分ほど経過したポットの温度は83℃
201202142.jpg
 
 
●2回目
器具が暖まってきたところで2回目。
今度はカップも温めて使ってみました。
 
こちらも抽出時間3分、計測してみると
201202143.jpg
78.5℃

おお、高い!温め効果は結構差が出ますね。
ポットはすぐコジーを被せた影響か?温度は86℃とさっきより少し高くなっております。
201202144.jpg
 
ちなみにその後カップの温度は、何もしていない状態でも1分程度で75℃を割り込みました。
温度の下降は思ったより早い。少しのんびりしてると70℃はわりとすぐ。
 
というわけで、結果
・カップを温めない場合、抽出直後のカップの中の温度は75℃くらい
・ちょっと待てばカップ内は75℃を切る=少し待ってからミルクを入れれば、蛋白の変質問題がクリアされる
・抽出液の温度はカップ<ポットになる(コジーしてるから当然か)
 
いやこれ、茶こしを避けてミルクピッチャーを引き寄せる、紅茶の香りを堪能する、
それだけの動作をやってるうちに75℃は切れると思われます。
 
これに対してMIFは、80℃以上をキープしているポットのお湯をミルクに注ぐわけで
蛋白質がより多く変質するのは果たして本当にMIAなのか?
という疑問がなんか沸いてくる感じなのですが
 
牛乳のまとまりから外れるのがよくないとか書いてあるから、MIF方式だと紅茶の温度はさほど気にしなくていいのかもしれませんね。
理屈はわかんないけど。

そしておそらくカップの中でティーバッグを抽出する方法が最も蛋白質が変性すると思われるので、気になる方はポットで作ろうという事なのでしょう。
 
 
個人的に不安な点は
 ・計測機器がショボイこと
 ・これを試した時期がよりによって冬真っ只中のこと
一応28℃設定でエアコンつけてたんですけど、夏にやると全然違う結果になりそう。
 ・カップの保温性にも相当左右されそう。例えばマグだともっと高温がキープされるし、口の広いティーカップだともっと早く放熱すると思われます。


と、ここまで書きましたが、私は別にMIA派というわけではございません。
カップの中身ってそんなに熱かったっけ?という素朴な疑問が元になり、
蛋白質の変性が問題ならいくらでも回避できそうだなと思った次第でございます。

ただし上にも書いたように、あまり科学的な研究とは縁のない生活でしたし
計測器具も環境も不十分なので、訂正やご指摘等ありましたらどしどしお願いいたします。

反論もお待ちしております。
早く論争にな〜れ♪

(というネタですお手柔らかにお願いします ←)
 

Comment(8)

「紅茶を飲む」という文化について

まだもやもやと考えている途中の件ではありますが、
最近とにかくこれについて考える事が多いので、この辺で一旦書き出しておこうかと思います。
 
長くて楽しくない話だと思いますので基本的には戻るボタン推奨です。
 
 
何のことかと言うと、タイトルの通り「紅茶文化」について。
前のお茶まつりで角山先生の仰った
「新しい文化を作り出す、新たなお茶スタイルが必要なのでは」
という言葉に衝撃を受けて以来、これについて延々と考えております。
 
紅茶文化というとイギリスのアフタヌーンティーの関連が真っ先に思い浮かびます。
ですが特別な紅茶(=アフタヌーンティー)だけでなく、多くの人が当たり前のように朝から晩まで紅茶を飲んでいらっしゃる、
日本のお茶文化を例にとってみても、茶道だけでなく「茶飯事」という言葉ができ、一般生活に浸透していたわけですし、
英国でも「tea」が食事そのものを指す単語になっている。
食生活の一部というか、生活の一部というか。
その普遍性日常性も含めて「紅茶文化」なのではと考えております。
 
紅茶文化は当然英国だけのものではなく、インドに行ってはチャイとなり、当たり前のように街角に売られ、その日の体調に合わせてスパイスを代える
ロシアでは寒いからサモワールで作る、
風土そって形を変え、人の生活に溶け込む、
そうして出来上がる、地方それぞれの色んな「紅茶文化」があるんですよね、きっと。
 
 
日本ではどうなんでしょう。
日本独自の紅茶文化、と言われても、ぱっと思い浮かんできません。
むしろ形を変える事を嫌い、他国の様式を模倣するのが「正しい」と主張する人も居ます。
これは他国式で紅茶を楽しむ事への否定ではありません。それ以外を「誤り」と勝手に定義することで、他国文化に従う事を強要し、生活を紅茶に合わせるようなやり方でいいのかという疑問になります。
もちろん他国式だけでなく、新旧にも言えることで、昔ながらのやり方と異なっているからやるべきでない、間違っているという理由での拒否は、新しいものが生まれず、やがて生活に置いてけぼりにされる一方です。
 
とはいえ、昔ながらの方法は合理的で美味しいから残っているのであって、新しく生み出したものの方が優れているという意味ではないです。
玉石混合だと思うので、その中から玉と石を分ける作業をするときに、上記のような理由でいいの?と思ってます。
 
 
 
また私が紅茶に詳しい人とわりと近いせいもあるかと思いますが、
日本で「紅茶が好き」というと、茶園に詳しく味の違いを理解し、ゴールデンルールで紅茶を抽出できる人を指すような気がいたします。
というか、そういう人でなければ「紅茶好き」を名乗ってはいけない空気すらあり、「紅茶好きなのにティーバッグとか…」という意見が出たり、「砂糖やミルクを入れるのは素人」と嗜好で差別をしてみたり、「産地もわからないのに紅茶店に来るな」とかいう店まで出る始末。
(そういう店は入店条件を見えるところに表示するか招待制にしてください、どうぞ。)

 
 
前にTwitterでどなたかに教えていただいたのですが、
産地による味の違いとか、抽出法の研究とか、
そういった事にこだわる皆様は、既に「紅茶好き」ではなく、紅茶道を極めんとする《もののふ》なのではないかと。
 
紅茶道の求道者は、茶葉の味をストレートティーで吟味する必要があります。そうしないと味や香りが比較できないです。
ですがもののふを目指してない人も多いはずで、おそらく紅茶を飲んでいる人のうち大多数が、特に産地にも興味がなく、また知りたいとも思わない人たちかと思われます。
そういう方は自分が最も美味しく感じられる飲み方で飲めば良いのであって、そこに求道者の理論を持ってきても、楽しみの幅が狭められてしまうだけのような気がいたします。
 
また、日常において、産地の違いとか抽出法とかを知って、ルールを守ってきっちり飲みなさいと指導する事が、果たして日常として定着しやがて文化になるのか?
 
というあたりは非常に疑問です。
 
日本式…といっても昔の日本ではなく、今の日本に沿った形で、多様な食生活、多様な価値観に沿って飲まれる、それが新しい紅茶文化となるのでは、と思います。
 
 
…で。
で、ですよ。
 
ここまで延々と述べてきた事について大問題があるんですが、
そもそもそんな文化とやらが必要なのか?とは我ながら思う当たりでして。
 
無くていいじゃんと言われればその通りなんだよね。
別に誰が困るというわけでもないし。
 
あと具体性が無いよね。
お題目なら誰でも言えるので、それを踏まえてだからどうなのという所が一番大事だと思うのですが、現状考えられておりません。
 
極めつけに、
私がこんな事を考えてもしょうがないよね。
 
 
そんなツッコミどころ満載の状態ですが、諸処の理由によりとりあえず書いてみました。

 
大体こんなことを考えながら紅茶に関するあれこれを行っていますということで。
だからこれからもペットボトル飲むし、紅茶味のお菓子も食べるし、紅茶はアレンジするし、茶園ものも飲むし、メーカーの動向も気になるし…
そんな感じで雑多にやっていきます。
あと自分へのブーメランになってるので、あのサイト直さないとなどく
 
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ジークさんの二重抽出法で紅茶を淹れてみた

「紅茶革命」の名の下に公開されたジークレフさんの新しい抽出法を早速試してみました。
二重抽出とは、紅茶を淹れる工程を2回に分けることにより、短時間での抽出を可能とするものです。詳しくはジークさん公式にて
以下まとめ
 

味と香り雑感

1回目:ジークレフ ダージリン シンブリ農園1st
写真下:二重抽出 5g/30秒×2  写真上:既存抽出 5g/5分
201102151.jpg
2回目:ミツティー キャンティ2009
写真下:二重抽出 4g/30秒×2  写真上:既存抽出 4g/3分
201102152.jpg
 
私の感想は結構共通してました。
さくっと下表に。
  既存法 二重抽出
甘さ ×
渋み ×
濃さ ×
深み ×
香り 揮発性 ×
口腔内 ×
水色
 
自分の家で淹れた感想としては、
・紅茶独特の渋さ(良い意味で)を抑えた結果、相対的に甘さが引き立っている
・鼻で感じる香りはあるが、口の奥から鼻腔に抜ける香りは無い
 
というのが特に気になった点でした。
熱いうちはさほど気にならないものの、飲み頃になったあたりの味の差は顕著です。
そしてその頃には鼻で感じる香りは既に揮発しており、また人間の舌は水温が下がると甘さを感じにくい仕組みになっているようなので
淹れたての時に最も真価を発揮するものなのかもしれません。
 

二重抽出のメリット・デメリット

まとめるとこんな感じかしら。
メリット
 ・渋みが無いので、紅茶が渋くて飲めない人に向いている
 ・香りの立ちが良い
 ・抽出が速い
 
デメリット
 ・紅茶独特の渋み(良い意味で)が感じられない
 ・味・香りが消えやすく、紅茶に余韻が無い
 ・抽出に手間がかかる
 
味や香りの是非はプロの皆様にお任せするとして、
「抽出の速さ」についてちょっと考えてみたいと思います。
 
さてこれは一体、誰にとってのメリットなのか?
 
私たちは紅茶を淹れる時、ポットにお湯を注ぎ3分から5分待機するわけですが、
その間じっくりポットを見つめているという状況はむしろ稀でしょう。
その間拘束され続けるわけではありません。
一方で二重抽出は、かかる時間は短いものの、30秒単位で作業をする必要があるため、拘束時間は長くなってしまいます。
 
これを考えると、家庭用というよりお店で提供、
特に紅茶チェーンなんかにはもってこいかもしれません。
来るか、紅茶チェーン展開。でも茶葉コストが高そうだから厳しいかなー・・・
 

抽出後の茶葉の状態比較

抽出後の茶葉の状態を見てみました。
もとより撚りが弱いのか、ダージリンではさほど差が出ませんでした
どっちがどっちだか分からないですよね…
201102153.jpg
左が二重抽出、右が既存抽出です。
 
キャンディは見てわかるほどの違いがありました。
こちら既存から掲載します。
201102155.jpg

で、こっちが二重抽出↓
997498af.jpg
茶葉が開ききっていません。
 
ちなみに、二重抽出後のキャンディ茶葉から、ハチミツのような甘い香りがしました。
 
これはどういう事かというと
 
まだ茶葉から引き出せる香気成分が残ってるということよね。
 
既存の方法で抽出したほうの紅茶に、そのミツのような香気の片鱗が見えました。
もう少し淹れ方がうまければもっと甘い香気だったかも。
(っていうかこのキャンディ美味しい)
 
これを茶殻に残してしまうのは惜しい。惜しすぎる。
でもそんな事は当然想定済みのはず。
そうならない茶葉を売ればいいじゃーん。
 

この抽出法の目指すところは何か

というわけで、この抽出法が目指すところは、二重抽出専用茶葉の発売だなっと思ってたらもう出てきましたね。
しかもティーバッグ。
なるほど、これなら茶漉しの茶葉を戻す必要が無いですね。
Twitterで写真を掲載されていたかたが居らっしゃったので、ティーバッグを見ることができましたが、
どうも茎が多めの様子。
茎が入ったお茶は甘いらしいという話もあるので、より甘さ狙いの茶葉になっているようですね。
 
個人的には業務用卸の方向に向かわれるのかしら、とか思ったけど紅茶とは関係ない事なので置いときます。



とまぁ、二重抽出について色々と満喫したわけですが
合う茶葉と合わない茶葉があると思いますし、好みの部分が相当大きいと思います。
実際店舗で淹れたものを飲むとまた違うのかもしれません。

個人的な感想としては、
面倒だから多分もうやらないと思…げふんげふん

 
Comment(6)
プロフィール
HN:
糀谷 やな
自己紹介:
紅茶好き、紅茶と名のつくものには何でも釣られます。
紅茶専門店は170店舗巡ってます。
管理人へのご意見・ご感想は

まで。


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