忍者ブログ
Admin / Write / Res

紅茶サイト Tea for Life別館

紅茶サイト「Tea for Life」のブログ部門です。 紅茶ニュース、商品レビュー、紅茶専門店レポなどをお届けします。 Tea for Lifeは紅茶をカジュアルに、もっと身近に楽しむ事を目指しています。
[309]  [308]  [307]  [306]  [305]  [304]  [303]  [302]  [301]  [300]  [299

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

それは、白き黄金~マイセン磁器の300年~

お世話になっているみーやさんのブログでマイセン開窯300周年の事を知りました。
俄然興味が沸いたものの、持ち前の行動の遅さが災いして行けず…
あー諦めきれん!と色々探したら、今年は色々なところでマイセン展があるみたいですね。
というわけで、サントリー美術館で開催中のマイセン展に行って参りました。
 20110115.jpg
感想としては、もう「すんごい!」の一言につきます。
中には「これ磁器とか嘘だろ」というものも。っていうかそっちのほうが多かった。
 
焼き物に関する知識がまるで無し子だったので、「磁器は半透明」と言われても「そうだっけ?」とか思っていたのですが、この美術館で半透明の威力を思い知らされました。
綺麗綺麗!超綺麗!!
 
展示品は、初期マイセンから第二次世界大戦前までのものが多めかなという感じです。
この時代のマイセンを3人の人物とともに追っていくと結構面白いかなと感じましたので
自分なりにまとめてみます。
 

1.マイセンの生みの親:錬金術師ベドガー

当時、ヨーロッパには硬質磁器の製造方法がなく、日本や中国から白磁を高値で輸入していたようです。
磁器の製造方法について調査もされたようですが、イマイチ教えてもらえず
ならば自前で研究して作り出しちゃるわー!…と、幽閉されながら頑張ったのが
ドイツの錬金術師、ヨハン・フリードリッヒ・ベトガー
時の偉い人(ザクセン選帝侯アウグスト2世)に「できなければ色々保証は無い」的な事を言われながら、文字通り命がけで生み出した磁器。
作成当初は、カオリンに雪花石膏を加えていたらしく、東洋のものと比較するとややクリーム色の陶器になっています。
また、絵付けについてはまだ完成とは言えませんでした。
アウグスト2世はそれが気に入らず、「柿右衛門と同じの作って!」とプレッシャーをかけますが、
ストレスからアルコールを大量摂取していたベドガーは、37歳の若さでこの世を去ることに。
 
磁器を彩る絵の具の開発は、第二の人物に引き継がれます。
 

2.シノワズリー全開時代:絵師ハロルド

マイセン磁器に絵付をするために雇われたのがこのハロルド。
こいつがめちゃくちゃ悪い奴らしいのですがそれはおいといて、
ベドガーから引き継いだ絵の具の開発を行い、”磁器用絵の具"を開発したと言われています。
ハロルドの時代には、アウグスト2世が好んだ柿右衛門風の絵付けが多く生産されていたようです。
 
絵でも十分美しいんだけれど、マイセンの本気はここから。
 

3.容器から芸術へ:成型師ケンドラー

アウグスト2世が「磁器で動物園を作って見せびらかしたい!」というとんでもない事を言い出したため、マイセン窯に招致されたのがヨハン・ヨアヒム・ケンドラー
展示では、おそらくそのために作ったものと思しき磁器の動物が数点飾られているのだけれど、これが凄いのなんのって。
なんでそこまで細かいかね。と思うくらい、羽の1枚1枚、筋肉やシワのひとつひとつが本物と同じように造型されておりました。
このケンドラーの登場により、磁器は絵付けだけでなく、磁器そのものの形による美しさというのが生まれます。
 
 
しばらくして、色々無理を言ったアウグスト2世がこの世を去るのですが、
その後、マイセンは東洋の模倣から、西洋(ロココ調)のデザインへと変化していきます。
磁器にバラがついたり、書かれる絵が西洋の絵画になったり。
細部の造型が本当に見事!見事すぎます。
今年は全国各地でマイセン展が予定されているそうなので、気になる方はぜひおでかけくださいまし〜
 
 
個人的に気になったのは、磁器のカップには最初取っ手が無かったと聞いていたのですが
1740年くらいに作られていると思しきココアカップには、もう既に取っ手があるんですよね。
というか、むしろ取っ手が無いのはティーカップだけじゃね?くらいの勢いで。
 
マイセンだけを見ると、アウグスト2世の逝去と同時にティーカップも西洋化して取っ手がついたと考えられそうな感じがします。
磁器くらいの薄手で取っ手なしだと持ったら熱いもんね。そりゃ付けたくなるわ。
もしかして、パトロンの趣味を尊重して取っ手が無かっただけ?
 
あと、マイセン以前の陶磁器事情について色々探してみたのですが、時間も短かったためか見つけられておりません。
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の絵にはもう白地に青い絵付けの食器が登場してるように見えるんですよね、あれって1490年くらいでしたっけ。
あれはなんなんだと。
後世の人が勝手に書いたのか?
このへんもぜひ知りたいところですが、多分需要少ないうえに美術館が扱う内容じゃないですね^^;
 

+++追記+++
参考文献とかサイト様
マイセン(日本語)
サントリー美術館 マイセン磁器の300年開催プログラム
ノリタケショップ陶仙
【書籍】マイセン〜秘宝に憑かれた男たち〜 ジャネット・グリーソン著

Comment(12)
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Mail
URL
Comment
※スパム対策のため現在URLの入力があるコメントは登録できません。
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
すごい~!(;゚Д゚)!
よく調べられましたね!
私も勉強せねば~。

マイセン、一個くらい欲しいです。
昔某イギリス食器屋のティールームで働いており、13000円とかするカップセットをしょっちゅう割ってました。(笑)

怒られましたけど。(当たり前)
にる 2011/01/15(Sat)19:13 編集
あっ!
早速ご覧いただきありがとうございます!
コメ見て参考文献とか載せてなかったの思い出しました><

マイセンのティールーム…ひょええええw
緊張して私も割りそうですw
糀谷 やな 2011/01/15(Sat)19:58 編集
無題
すごい!!
あっという間にこんなまとめが書けるなんて!陶磁器好きなので、本もいくつか読んでるけど、なかなか自分でこんな風にかけないです~。ぐぬぅ・・。脳みそと若さの差が・・。
学生のときにドイツにホームステイしてて、マイセンの工場に行ったんです。でもそのときはあまり興味もなく・・。今考えると勿体無い!
展示品は茶器以外のものが多かったですか?
実演とかもやってたりするのかしら・・?

ふぉ~、近いうちに陶磁器の話をしながら、お茶会したいですな~♪ お茶請けはまい泉のカツサンド・・。お後がよろしいようで。
ろはん 2011/01/15(Sat)21:46 編集
多分
私が陶磁器について本当に何も知らないからまとめやすかったのかもです。情報が少なくて。
好きで知識がいっぱいあると、あれもこれも言いたいことがいっぱい増えてまとめられなくなるじゃないですか、それですよ!
それにしてもマイセン工場なんて羨ましい!!

展示会についてですが、私が茶器を特に気にして見ていただけで、
展示品は茶器以外のものが多いです。
初期の頃の展示はテーブルウェアが多めですが、大型壷や人形、陶器でできた人物像の割合も結構多かったかな。
実演はありませぬ〜、NHKのビデオは流れてました。

(´∀`*)ウフフ まい泉ティーぜひぜひやりましょうぞw
陶磁器のお話は何も出来ないとおもいますが、カツは食べられます!
糀谷 やな 2011/01/15(Sat)22:21 編集
カップフェチです
いつものことながら、やなさんの文の構成はわかりやすさ抜群ですね(^O^)bありがとうございます
マイセン展かぁ、大阪でもあるのかなー?調べてみます。普段はマグカップでがぶ飲み派ですが、時には美しいカップでゆったりと紅茶をたのしむのもまたいいですよね~(^▽^)
ニシ 2011/01/16(Sun)10:35 編集
まだまだです
ありがとうございます!
会社では「解りにくい」と怒られてばっかりですがww
皆様が楽しめるよう何とか精進してゆきます(`・ω・´)

マイセン展、大阪と兵庫で開催があるようです!・・・が、時期が結構先かも^^;
その際はぜひ堪能されてくださいまし♪
糀谷 やな 2011/01/17(Mon)12:13 編集
無題
こんばんは!サントリー、いきたいと思いつつ、わが家からは遠くて・・日にちを検討中です。
やなさんのレポ、おもしろいですねーー♪
こんな風にレポされたら、歴史も楽しくなるのにね。ご存じかと思いますが、ティーカップに取ってがついたのは1750年ごろと言われています。。ので、誤差10年と考えると、まぁまぁ歴史と適合する範囲かなと思いました。
取手がつく前は、ソーサーに紅茶をうつして飲んでいたそうなんですが、うつすときが一番危険なんじゃないか??と私は思うんですが・・「アチアチ」となりそうですよね・・汗。
みーや URL 2011/01/17(Mon)18:24 編集
無題
ありがとうございます。みーやさんがマイセン展のこと書いて下さらなかったら知らないままでした~
歴史、楽しいですよね(*^_^*)
学校で勉強した時は何言ってるのかさっぱりでしたが^^;
ティーカップの取っ手は1750年ごろなのですね。シノワズリーの衰退と関係してるのかな…とかおもったり。
色々興味深いですねー
糀谷 やな 2011/01/18(Tue)08:31 編集
すごいです~
英国メーカー好きでマイセンやヘレンドやフッチェンロイターは、私の人生には関わってくることはないだろうと確信してこれまで生きてきました(買えない負け惜しみとも言います^^;)
が、
やなさんの記事読んで、この展示観に行きたくなりました。
すごく分かりやすくまとめられてますね。
時間が捻出できたら足を運びたいと思います^^
M 2011/01/21(Fri)12:17 編集
ありがとうございます
私も陶器より紅茶にお金かけたい主義(という買えない負け惜しみ)だったのですが、人様のブログから気になって
色々調べてしまった結果こんな感じに…

誰得、と思ってたんですがかなり反響いただけてるのを見ると、皆様歴史お好きなのですね!!(という都合のいい解釈w)
糀谷 やな 2011/01/21(Fri)21:27 編集
見てまいりました~
こちらの記事を読んで出かけたお蔭でマイセン超初心者(っていうか入門もしてません^^;)の私も楽しく見ることができました。
それにしても王様の権力ってすごいものですね~

こちらの記事紹介させて頂きましたm(_ _)m
M 2011/02/18(Fri)12:11 編集
おおー
ブログ拝見いたしました!
私の拙いブログが参考になれば幸いでございます〜
王様の力、本当に凄いですよね。生殺与奪が思いのまま…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
糀谷 やな 2011/02/18(Fri)21:03 編集
プロフィール
HN:
糀谷 やな
自己紹介:
紅茶好き、紅茶と名のつくものには何でも釣られます。
紅茶専門店は170店舗巡ってます。
管理人へのご意見・ご感想は

まで。


ホームページはこちら↓↓
バナー
最近反響があった記事
最新コメント
[08/06 やな]
[08/01 ろはん]
[06/23 やな]
[06/22 つとむ]
[04/05 やな]
お役立ち紅茶ツール
紅茶屋マップ
(今は)首都圏の紅茶屋さんマップ。「このお店追加して」を随時受け付けております。
紅茶アンテナ
はてなアンテナ。紅茶店のホームページ更新状況がわかります。
ブログ内検索
カウンター
PR
Copyright ©   紅茶サイト Tea for Life別館 All Rights Reserved.
*Material by Pearl Box  *Photo by Kun  * Template by tsukika
忍者ブログ [PR]