紅茶サイト Tea for Life別館
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「ボストン茶会事件」は誤訳なのか?~リプトンイベントに行ってきた~
喫茶のほうは終了してしまった銀座のリプトンさんですが、紅茶教室のほうは引き続き開催中です。
紅茶についての深い研究から、紅茶とは直接関係の無いカルチャー講座まで色々とイベントを開催されているようです。
今回は、私の大好きな歴史イベント「ボストン茶会事件の真相」にお邪魔してきました。
ところでこの茶会事件、「party」は集団の事だから、茶会は誤訳、という意見も多く見られるのですが
はたして誤訳なのでしょうか?
イベントの内容は誤訳かどうかではなかったのですが、個人的に前から気になっていた部分を、レポートを兼ねてまとめてみました。
【概要】ボストン茶会事件とは何か
1773年12月16日、インディアンの格好をした集団が、ボストン港に停泊していた東インド会社の船を襲撃。
船から紅茶の入った箱を海に投げ捨てた事件。
んー、これだけ見ると本当に奇妙ですねw
彼らは何故船を襲い、他の物資ではなく「紅茶」を投げ捨てなければならなかったのでしょうか。
そしてそれが何故、歴史的大事件と呼ばれているのでしょうか。
【彼らはなぜお茶をターゲットにしたのか】
事件が起こる10年ほど前の1763年、ふたつの戦争が終わりました。
ひとつは、北アメリカ大陸の覇権争い「フレンチ・インディアン戦争」
この戦争が終了した時に、アメリカの先住民族との関係を安定させるため、「アメリカに住んでいる人はアパラチア山脈より西に行ってはイカン」という、1763年宣言が出されます。
この宣言は恒久的なものではなく、徐々に西に侵出する目論見だったようなのですが、
当時は既にイカンと言われた場所にも入植が進んでいたそうです。
その人達がどうなったのかは不明ですが、この宣言をきっかけにアメリカに住んでいる人たちに、イギリスに対する不満が高まったようです。
そしてもうひとつは、ヨーロッパで行われた「七年戦争」。
発生した戦費を賄うために、当時の内閣は増税を決定します。
砂糖法(1764年)、印紙法(1765年)タウンゼンド諸法(茶・ガラス・紙・ペンキ:1767年)…
しかしあまりに酷い増税だということで反対運動が起き、茶税だけを残してタウンゼンド諸法は撤廃されました。
なぜか茶税だけが残った税金。北米大陸ではこの税金を逃れるために、イギリスではなくオランダからお茶を買うようになっていきます。
そのため、イギリスが仕入れたお茶は売れ残ってしまい、東インド会社は大量の在庫を抱える事になります。
そこでイギリスは、北米大陸の住民に、東インド会社以外とのお茶の取引を禁止する「茶法」を制定。
この法律も大いなる反発を生み、イギリス製品の不買運動などが発生したそうです。
【誰が船を襲撃したのか、また彼らは「茶党」だったのか】
一連の事件を起こしたのは、「自由の息子達」と名乗るグループ。
彼らはボイコットを主導するだけでなく、東インド会社の茶商人を襲撃するなど、いわゆる急進・過激派だったようです。
茶法に反対を表明する彼らは、1773年12月16日、ボストン湾に停泊していた船を襲撃し、積荷の紅茶を湾に投げ捨てる事件を起こします。
「ボストンティーパーティー」のパーティーを集団だと訳すると、彼らがそのパーティーメンバーになるわけです。
自由の息子達は組織化された集団ではなかったようですが、その目的は北米大陸の自治権獲得にあるのはあきらかで、
どうみてもお茶に関する集団だとは思えません。
また船から紅茶を投げるためにその事件限りの「茶党」なるものが出来たわけでなく、自由の息子達による一連の活動のひとつであり、お祭り騒ぎ(炎上的な意味で)なのだから
やはり皮肉を込めてボストン茶会が開かれた、と言うほうが意味合い的にもしっくり来るような気がします。
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…と、ボストン茶会事件が誤訳かどうかについて、つらつらと書かせていただきました。
イベント講座の内容は、誤訳かどうかという話ではなく、茶会事件全般、当時のアメリカでの暮らしぶりなども踏まえて充実した内容でした。
他にも英国のお菓子作り講座や、テーブルウェア関連の講座もあるようなので
ご興味のあるかたはぜひぜひ。
リンク:リプトンブルックボンドハウス 今月のイベント講座
リンク:リプトンブルックボンドハウス 今月のイベント講座
私のブログなので私見を書いたことに対して怒るという人は居ないかと想いますが、ソースが無いとイマイチ、という方は下記の本にも「お茶会」が正しいと書いてあるそうなのでぜひ。
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