紅茶サイト Tea for Life別館
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「本場」という名の西洋コンプレックス
ふと思った事をつらつらと。
最近ではだいぶ薄れてきた気がしますが、私が特に小学生くらいの頃、欧米へのコンプレックスがひしひしと感じられたものです。
コンプレックスってただ欧米を尊敬しているだけじゃなくて、最終的に必ず日本批判になるんですよね。日本はこれと違うからダメなんだ、という…。
この記事なんてその最たるものだなぁと思いながら読んでたりしました。
こちらの記事はコーヒーが題材ですが、アイスコーヒー、缶コーヒーを「西洋人が飲まないから」という理由で否定し、かつ「本物に近いニセモノで満足する日本m9(^Д^)プギャー」と締めくくっています。
なるほどなるほど、なんとなくですが、それっぽく聞こえますね。
しかしものすごい疑問なんですが、
そもそもどうしてヨーロッパと同じであらねばならないのでしょう?
砂糖を入れているから本物という理屈にも驚きだけど、砂糖を入れないだけでここまで批判されるとは一体どういう展開…砂糖協会の回し物か!?
他にも思い浮かんだ疑問を書き出してみましたが、キリがなかったので以下のポイントに絞って考察してみました。
・なぜヨーロッパが「本物」なのか?
・上で定義された「本物」以外の楽しみ方は、何故認められないか?
・日本以外の国も、ヨーロッパと違えば「ニセモノ」扱いするのか?
まずは基礎知識:紅茶・コーヒーの発祥
紅茶、もといお茶は中国が発祥です。
最初に緑茶が伝わり、徐々に紅茶に変わったとされています。
始めはオランダ、イギリスへは、ポルトガルから迎えられた王妃が広めたとされているので、1662年頃。
イギリス紅茶の代表格といえるアフタヌーンティーの発祥は、それから180年ほど遅い1840年代と言われております。
コーヒーは中東が発祥です。
エチオピアで6世紀頃に飲用が始まったらしく、トルコを通じてヨーロッパに伝わったのが1602年ごろ
1650年にはイギリスに始めてのコーヒーハウスがオープンし、コーヒーブームが巻き起こったとかなんとか。
17世紀は紅茶、コーヒーともに大きく伝播した時期らしく、
ちょうど同じ頃に北米にも伝わっています。歴史の長さという点では、北米とヨーロッパはあまり変わらないようですね。
では疑問に思ったポイントをアレコレ考えてみる。
なぜヨーロッパが「本物」なのか?
どうして発祥の地でもない、栽培もされていないヨーロッパが「本場」「本物」という事になっているのでしょう。
あれこれ考えましたが、とりあえず「本場」に関しては
ヨーロッパは、発祥の地の飲み方を自国に合うようアレンジして取り入れ、
生活習慣の中に根付く「紅茶・コーヒー文化」を作り上げたから「本場」と言われてるのではないかと予想します。
でも本場≠本物だと思いますけどね。
「本物の紅茶」「本物のコーヒー」の定義については解りません。
色々考えましたが、100%これだ!と思えるものは見当たらず、おそらく個人でこの定義はブレるでしょう。
どこかを「本物だ」と思う事は、讃える事だと思います。ここまでならただのリスペクトで、そうか良かったね。で終わる話なんですけどね。
では「本場」以外の楽しみ方は、何故認められないか?
ヨーロッパだって、最初からアフタヌーンティーやカフェオレやエスプレッソがあったわけではなくて、昔は中国やアラビアの真似だったはずです。
そこから徐々に、自国になじむようアレンジを加え、ミルクを足したり砂糖を足したり、泡立てたり圧力を加えたりしてきた。
別にこれはヨーロッパに限った話ではないわけですよね。
乾燥の激しい地域ではお茶にバターを溶かして飲むし、
寒い地域では煮出したりアルコールを加えたりする。
現在、最も有名なものは、ミルクティーにスパイスを加えてたインドの「チャイ」ではないかと。
というわけでラストの疑問点。
それらは本物ではないもの…ニセモノなのか?
そんな事ありえませんよね。
自国の環境に合わせて変化してきたものを誰がニセモノ呼ばわりできるのでしょうか。
でも日本では「ヨーロッパと同じでない」というのが、どういうわけか非難の対象となり、しかもさも当たり前のように語られている。
何故か?
ここで論理的な説明ができず「そういうもの」として語っているのはコンプレックスに過ぎないと思います。
どうして、ヨーロッパと同じじゃないとダメ扱いされるのか?
ここで論理的な説明ができず「そういうもの」として語っているのはコンプレックスに過ぎないと思います。
どうして、ヨーロッパと同じじゃないとダメ扱いされるのか?
個人的な意見ですが、日本はライフスタイルの中に紅茶、コーヒーを飲む文化がまだ根付いていないのだと思います。
上にも書きましたが、本場と言われるところ、そして他の地域では、飲み物を自国の環境や文化に合うよう、アレンジを加えている。
日本は逆で、他国の紅茶・コーヒー文化に合わせるために生活習慣の方を変えようとしている。で、それが正しいと主張する人の割合が案外多い。
日本独自の紅茶文化があったっていいはずなのに、
なんか超理論によって「それはダメだ」という考えに向かってしまうようなんですよね。不思議な事に。
なんか超理論によって「それはダメだ」という考えに向かってしまうようなんですよね。不思議な事に。
だからいつまでたっても紅茶やコーヒーは余所者で、飲むのは習慣はずれのおおごとであるし、かしこまってしまう事に繋がっているんじゃないかなぁと思うんですよね。
余所の事に精通している事こそスバラシイ、みたいな認識も現れてしまう原因なのかな~。
こういう考えは悲しいと思う一方で、だからこそブランド価値があるという考えもまた頷けるものが・・・
でもやっぱりその場合も、F&Mとかハロッズみたいなブランド紅茶と、毎日ガブガブのめる廉価版とは分けて考えて欲しいなぁと思ったりもして。
でもやっぱりその場合も、F&Mとかハロッズみたいなブランド紅茶と、毎日ガブガブのめる廉価版とは分けて考えて欲しいなぁと思ったりもして。
以下余談ですが、じゃあ日本の文化に合った紅茶(コーヒーはよく解らないのでパス)って何なんでしょうね?という事を考えると
安心して飲める水道水と、抽出の手間が不要な利便性を兼ねて
ここ数年台頭してきた水出しなのかなぁ、と思わざるを得ません。
麦茶も今では水出しが主流になりましたしね。
でももし水出し紅茶が主流になってしまったら
いち紅茶好きとしては「温かいものも飲んでみて欲しいな」と思うわけですがw
※一部、誤解を招きそうな表現を修正いたしました。
他国の紅茶・コーヒー文化に合わせるために生活習慣の方を変えようとしているのが「正しい事」だという認識は持っておりません。それは良くないことだと思っておりますので強調。
※一部、誤解を招きそうな表現を修正いたしました。
他国の紅茶・コーヒー文化に合わせるために生活習慣の方を変えようとしているのが「正しい事」だという認識は持っておりません。それは良くないことだと思っておりますので強調。
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