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紅茶サイト Tea for Life別館

紅茶サイト「Tea for Life」のブログ部門です。 紅茶ニュース、商品レビュー、紅茶専門店レポなどをお届けします。 Tea for Lifeは紅茶をカジュアルに、もっと身近に楽しむ事を目指しています。
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ジークさんの二重抽出法で紅茶を淹れてみた

「紅茶革命」の名の下に公開されたジークレフさんの新しい抽出法を早速試してみました。
二重抽出とは、紅茶を淹れる工程を2回に分けることにより、短時間での抽出を可能とするものです。詳しくはジークさん公式にて
以下まとめ
 

味と香り雑感

1回目:ジークレフ ダージリン シンブリ農園1st
写真下:二重抽出 5g/30秒×2  写真上:既存抽出 5g/5分
201102151.jpg
2回目:ミツティー キャンティ2009
写真下:二重抽出 4g/30秒×2  写真上:既存抽出 4g/3分
201102152.jpg
 
私の感想は結構共通してました。
さくっと下表に。
  既存法 二重抽出
甘さ ×
渋み ×
濃さ ×
深み ×
香り 揮発性 ×
口腔内 ×
水色
 
自分の家で淹れた感想としては、
・紅茶独特の渋さ(良い意味で)を抑えた結果、相対的に甘さが引き立っている
・鼻で感じる香りはあるが、口の奥から鼻腔に抜ける香りは無い
 
というのが特に気になった点でした。
熱いうちはさほど気にならないものの、飲み頃になったあたりの味の差は顕著です。
そしてその頃には鼻で感じる香りは既に揮発しており、また人間の舌は水温が下がると甘さを感じにくい仕組みになっているようなので
淹れたての時に最も真価を発揮するものなのかもしれません。
 

二重抽出のメリット・デメリット

まとめるとこんな感じかしら。
メリット
 ・渋みが無いので、紅茶が渋くて飲めない人に向いている
 ・香りの立ちが良い
 ・抽出が速い
 
デメリット
 ・紅茶独特の渋み(良い意味で)が感じられない
 ・味・香りが消えやすく、紅茶に余韻が無い
 ・抽出に手間がかかる
 
味や香りの是非はプロの皆様にお任せするとして、
「抽出の速さ」についてちょっと考えてみたいと思います。
 
さてこれは一体、誰にとってのメリットなのか?
 
私たちは紅茶を淹れる時、ポットにお湯を注ぎ3分から5分待機するわけですが、
その間じっくりポットを見つめているという状況はむしろ稀でしょう。
その間拘束され続けるわけではありません。
一方で二重抽出は、かかる時間は短いものの、30秒単位で作業をする必要があるため、拘束時間は長くなってしまいます。
 
これを考えると、家庭用というよりお店で提供、
特に紅茶チェーンなんかにはもってこいかもしれません。
来るか、紅茶チェーン展開。でも茶葉コストが高そうだから厳しいかなー・・・
 

抽出後の茶葉の状態比較

抽出後の茶葉の状態を見てみました。
もとより撚りが弱いのか、ダージリンではさほど差が出ませんでした
どっちがどっちだか分からないですよね…
201102153.jpg
左が二重抽出、右が既存抽出です。
 
キャンディは見てわかるほどの違いがありました。
こちら既存から掲載します。
201102155.jpg

で、こっちが二重抽出↓
997498af.jpg
茶葉が開ききっていません。
 
ちなみに、二重抽出後のキャンディ茶葉から、ハチミツのような甘い香りがしました。
 
これはどういう事かというと
 
まだ茶葉から引き出せる香気成分が残ってるということよね。
 
既存の方法で抽出したほうの紅茶に、そのミツのような香気の片鱗が見えました。
もう少し淹れ方がうまければもっと甘い香気だったかも。
(っていうかこのキャンディ美味しい)
 
これを茶殻に残してしまうのは惜しい。惜しすぎる。
でもそんな事は当然想定済みのはず。
そうならない茶葉を売ればいいじゃーん。
 

この抽出法の目指すところは何か

というわけで、この抽出法が目指すところは、二重抽出専用茶葉の発売だなっと思ってたらもう出てきましたね。
しかもティーバッグ。
なるほど、これなら茶漉しの茶葉を戻す必要が無いですね。
Twitterで写真を掲載されていたかたが居らっしゃったので、ティーバッグを見ることができましたが、
どうも茎が多めの様子。
茎が入ったお茶は甘いらしいという話もあるので、より甘さ狙いの茶葉になっているようですね。
 
個人的には業務用卸の方向に向かわれるのかしら、とか思ったけど紅茶とは関係ない事なので置いときます。



とまぁ、二重抽出について色々と満喫したわけですが
合う茶葉と合わない茶葉があると思いますし、好みの部分が相当大きいと思います。
実際店舗で淹れたものを飲むとまた違うのかもしれません。

個人的な感想としては、
面倒だから多分もうやらないと思…げふんげふん

 
Comment(6)
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さすが~
やなさん、行動が早い!

大変わかりやすくまとめて頂きありがとうございます。
私も一度はやってみなければ!
Gーclefさんは、ワイン好きな川崎さんの好みが商品の特長によく現れている気がします。
香り高く、渋みはほどほどの、ストレート向きの茶葉のラインナップに力を入れてらっしゃるなぁと。
でーもー。極濃いめ抽出に牛乳たっぷり入れて飲むのが好きな私はGさんのチャイ用の茶葉にCTCを追加投入してしまう無礼者なので…
口の中から鼻に抜けてくる香りが強い方がいいなぁ(^_^)
ニシ URL 2011/02/16(Wed)01:17 編集
無題
この淹れ方で合ってると良いのですが…
濃く抽出される2煎目の量を増やしたり、抽出時間を伸ばしたりすることで濃さは調整できるようです。
ニシさんのチャレンジ楽しみにしております!

ミルクにも対応できるらしいのですが、私もミルクティーは甘さ重視より濃いほうが好きかも(^_^;)
糀谷 やな 2011/02/16(Wed)21:56 編集
毎度毎度、お世話になります。
以前に申し上げた、お店巡りと同じで、
取り敢えず、信用の出来る人に、
面倒臭いことは、やらせるだけやらせておいて、
結果の美味しいところだけ、
「やな様、ありがとうございます、
 ありがとうございます、ありがとうございます」
と三回唱えた後、ありがたく頂戴する、
という戦略です。
この方法のデメリットは、自分で考えないので、
人間がどんどん駄目になっていくくらいですかね?
【結論】
二重抽出は、面倒くさいのでやらない。
別段、急がないし。メリット感じないし。
ティーバッグ? う〜ん、どうかなぁ…
NEU!(ノイ!) 2011/02/18(Fri)02:22 編集
楽しいのにぃw
そうなのですかー、この実験しながらあーだこーだ考えるのが楽しいのにぃw
需要と供給のバランスが合ってますねw

二重抽出は非常に興味深い淹れ方ですが、現状の淹れ方で特に不満がないとどうしても切り替えられないですよね(´・ω・`)
よほどのメリットが無ければ…
糀谷 やな 2011/02/18(Fri)20:45 編集
無題
こんにちは。2重抽出、なるほど、私も実験してみよっと♪やなさんは中国紅茶の上質なものを飲んだことがありますか?こちらは1:50の割合(3g茶葉150cc熱湯)で1分の抽出時間です。茶葉の質がよければ抽出時間は10秒というのもあり、何煎でも淹れることができます。渋みはないのですが、お茶の味はずっと喉のあたりに続きます。ジークレフさんの淹れ方は少し中国茶の淹れ方に似ているような気もしました。
専用の茶葉、おっしゃるとおりと思います。
同じキームンでも中国茶専門店で購入したキームンは上記の淹れ方でとてもおいしく何煎でもいただけますが、紅茶店で購入するキームンはゴールデンルールでないとおいしく入りません。
お茶っておもしろいですね♪
みーや URL 2011/02/21(Mon)15:51 編集
なるほど〜
上質だったかどうかは覚えていませんが、若かりし頃(笑)は中国茶専門店でお茶っ葉買って飲んでおりました。
その後完全に紅茶に染まってしまったみたいで、発酵が足りないお茶を飲むと「なんか違うぞ」と思ってしまいます…
きっとこの淹れ方も中国茶を日頃から飲んでいる方が飲むと違うのだろうなーと思いつつ…

チャレンジした人によって感想もまるで違うので、
ぜひお試しくださいまし〜
糀谷 やな 2011/02/22(Tue)07:50 編集
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糀谷 やな
自己紹介:
紅茶好き、紅茶と名のつくものには何でも釣られます。
紅茶専門店は170店舗巡ってます。
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